帯状疱疹

Herpes zoster

帯状疱疹は、幼少期にかかる水ぼうそうと同じウイルスが原因で起こる病気です。
水ぼうそうのウイルスは治ったあとも、症状を出さずに神経節に潜伏しています。
加齢や疲労、ストレスなどによって免疫が低下するとウイルスが再び活性化し、帯状疱疹として発症します。通常は、体の片側に痛みや痒みを伴う赤い発疹や水ぶくれが、神経の分布に沿って帯状に生じます。

治療は抗ウイルス薬や痛み止めの内服が中心となります。
症状が強い場合は神経に傷がついてしまい、皮疹が治ったあとにも痛みが残る場合があります。帯状疱疹後神経痛という状態で、神経障害性疼痛治療薬を中心とした内服治療を行います。

帯状疱疹は50歳以上で発症率が上昇し、80歳までに約3人に1人がかかるといわれております。予防策としてワクチン接種（任意）が有効です。
当院では、乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」と乾燥組換え帯状疱疹ワクチン「シングリックス^®」の2種類のワクチンをご用意しております。
両者の違いについては下記表をご参照ください。

ワクチン名	乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」	乾燥組換え帯状疱疹ワクチン「シングリックス®」
ワクチンの種類	生ワクチン	不活化ワクチン
接種対象者	50歳以上の人	50歳以上の人または帯状疱疹に罹患するリスクが高いと考えられる18歳以上の人
接種回数	1回／皮下注射	2回（2回目は2か月目～6か月以内）／筋肉内注射
発症予防効果	約50-70％	約90％以上
神経痛予防効果	約65％	約90％
予防期間	約5年	約9年以上
副反応	接種部位の痛み、腫れ	接種部位の痛み、腫れ、発熱、インフルエンザ様症状
料金	1回　8,000円（税込8,800円）	1回　20,000円（税込22,000円）
接種できない方	発熱している方免疫異常疾患および免疫抑制剤内服中の方妊娠中の方 3ヵ月以内に輸血およびガンマグロブリンの投与を受けた方 27日以内に生ワクチン接種を受けた方 13日以内の新型コロナワクチンを受けた方ワクチン成分にアレルギーの既往のある方	発熱している方ワクチン成分にアレルギーの既往のある方 13日以内の新型コロナワクチンを受けた方
長所	費用が安い 1回で接種で済む	予防効果が高い免疫異常疾患および免疫抑制剤内服中でも接種できる
短所	予防効果が落ちる免疫異常疾患および免疫抑制剤内服中に接種できない	費用が高い 2回の接種が必要

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